通し狂言  南総里見八犬伝(1/18)

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犬山道節         尾 上 菊 五 郎
犬坂毛野         中 村 時     蔵
網乾左母二郎/犬飼現八  尾 上 松     緑
犬塚信乃         尾 上 菊 之 助
犬田小文吾        坂 東 彦 三 郎
犬川荘助         坂 東 亀     蔵
蟇六娘浜路        中 村 梅     枝
犬村大角         中 村 萬 太 郎
横堀在村         市 村 竹     松
甘利掻太         市 村       光
犬江親兵衛        尾 上 左     近
軍木五倍二        市 村 橘 太 郎
大塚蟇六         片 岡 亀     蔵
馬加大記         河原崎 権 十 郎
蟇六女房亀笹       市 村 萬 次 郎
簸上宮六         市 川 團     蔵
足利成氏         坂 東 楽     善
扇谷定正         市 川 左 團 次

 

 


今日の予定である、国立劇場での歌舞伎鑑賞は、

無事完了しました。

 

早めに家を出たお陰で、無事到着しました(笑)。

何度も来ている筈なのに辿り着けなかった…。

ちょっとヤバいかな…。

 

 

さて『里見八犬伝』といえば、NHKの人形劇で馴染みがあったので、とても楽しみでした。

元々のお話は、敵に責められて里見城は空前の灯火。

そこで城主が飼い犬ヤツフサに「もし敵の大将の首を取ってきたら娘の伏姫を嫁にやるぞ」と冗談半分を言ったら、本当に首を取って来て、落城を逃れました。

そしてヤツフサと仏門に入った伏姫は山に入りましたが、伏姫を狙った悪人がヤツフサを撃ち殺します。自害した伏姫の数珠がちぎれて8つの水晶の玉が空に飛び散るのでした。

なんて事を菊之助さんが語っていました。

 

 

摩訶不思議な世界(縁)がメインテーマなので、歌舞伎にピッタリ!

でもでも、浜路を探すのにドローンが出たり、歌舞伎してました(笑)。

 

やはり菊之助さんの美しさが見どころ(個人的に…)でしょう。

菊之助さん演ずる犬塚信乃が、お家復興を願い出るのですが、献上の名刀が悪人にすり替えられます。

偽物を持ち込んだことにより、スパイと思われて腰元と花いくさをするのですが、

腰元より美しい!

トキ色にクリーム色の淡い色合わせは、菊之助さんならでは。

元服前の若武者が似合う!

 

ドローンが出現する所は笑わせ何処。

欲に塗れた浜路の養父母が、信乃の名刀村雨と偽物をすり替える時、ツカに水を入れて刀を収めます。

でもその前に左母二郎が偽物と交換してました(笑)。

その時もツカに水。

偽物を本物だと思って仰々しいくすり替える様や、ツカに水を入れて、刀を収めた時に水が溢れ出て顔にかかる様が面白いのです(笑)。

なぜツカに水を入れるかと言うと、

この名刀『抜けば玉散る氷の刃』だからなのです。

なので名刀村雨を抜く度に、雷や大雨が起こります。

 

だんまりで八犬士が相見えるのですが、実際にその場で対峙するのではなく、それぞれの犬士が浮遊する様なイメージでした。

又、犬坂毛野は女性と思う位の美形だそうですが、中国舞踊の踊り子として、敵陣に乗り込みます。

時蔵さんが演ずる様になってから、中国舞踊の剣の舞になったそうですが、それまでは白拍子だったそうです。

でも、中国舞踊の方が華やかだし、偉い人の遊興には相応しいと思いました。

犬江親兵衛は神隠しにあい、伏姫とヤツフサに育てられた犬士で、一番徳のある”仁”の玉を持ってます。

だんまりでも、白犬に扮していました。毎回子役さんが演ずる様で、今回も少年の尾上左近さんが演じでました。

 

魅力的なキャラクターばかりの演目でした。

そして舞台セットも華やかで、趣向が凝ってました。

又、上演されたら観劇したいですね。