七月大歌舞伎 第一部

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第一部
村上元三 作・演出
石川耕士 演出
一、あんまと泥棒(あんまとどろぼう)
 
あんま秀の市     中車
泥棒権太郎         松緑


二人のやり取りが笑いを誘う喜劇の秀作
 ある日の夜更け。泥棒の権太郎が、あんま秀の市の家へ押し入り、金を出すよう迫ります。権太郎は秀の市が高利貸をして金を稼いでいるとの噂を聞きつけてやって来たのです。しかし、秀の市はのらりくらりと要求をかわして、とぼけるばかり。やがて二人で酒を飲み始めると、立場は逆転。秀の市が権太郎に説教を始め…。
 昭和26(1951)年にNHKのラジオドラマとして放送され、後に舞台化された人気作です。大衆に愛される時代小説を数多く生み出した村上元三の作で、登場人物は秀の市と権太郎だけ。コミカルな対話の妙が魅力です。一癖も二癖もあるあんま秀の市と、気のいい泥棒権太郎の人間性が巧みに描かれ、物語は意外な展開に…。二人のやり取りが笑いを誘うユーモラスな舞台をお楽しみください。

 

 

再びのご熱望にお応えして
二、蜘蛛の絲宿直噺(くものいとおよづめばなし)
市川猿之助六変化相勤め申し候
 
女童熨斗美            猿之助
小姓澤瀉
番新八重里
太鼓持彦平
傾城薄雲実は女郎蜘蛛の精

 

平井保昌                 松緑
坂田金時                坂東亀蔵
碓井貞光                中村福之助
卜部季武                弘太郎
金時女房八重菊    笑三郎
貞光女房桐の谷    笑也
渡辺綱                    中車
源頼光                    梅玉

 

早替りで魅せる華麗な変化舞踊
 源頼光の館では、病に伏せる頼光を守護するため、家臣の坂田金時碓井貞光、その女房たちが宿直をしています。そこへ女童、小姓、番新、そして太鼓持が次々と現れては頼光の寝所へ忍び入ろうとし、行く手を阻まれると忽然と姿を消してしまいます。やがて頼光のもとに傾城の薄雲が訪れ二人は久しぶりの逢瀬を楽しみますが、実は薄雲の正体は葛城山に棲む女郎蜘蛛の精。この騒ぎに頼光の家臣・渡辺綱や平井保昌が駆けつけて…。
 源頼光主従の土蜘蛛退治を題材にした変化舞踊。一人の俳優が6役を華麗な早替りでお魅せします。本性をあらわした女郎蜘蛛の精が頼光やその家臣たちと繰り広げる豪快な立廻り、千筋の糸を繰り出す鮮やかなクライマックスまで、目の離せない展開が続きます。みどころが多く、華やかな舞台にご期待ください。

 

 

『あんまと泥棒』はラジオ放送されたお話を歌舞伎化した作品だそうで、耳だけでも楽しめる様でした。

出始めは、あんまである中車さんの演技が見ものでした。外ヅラの良さが…。

泥棒の気のよさを可笑しがっている様ですが、逆に泥棒から足を洗う事になったのでウィン・ウィンだったのでは?

やはり中車さんの演技が、笑えない!

 

 

『蜘蛛の絲宿直噺』は2回目の観劇でした。

1回目は…
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去年の11月でした。

この時は四部まで有ったんですね。

こちらの舞台は、猿之助さんだけ同じでした。当然ですが…。

 

今回の舞台では、松緑さんか平井保昌役として出演されてましたが、5月には…
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土蜘蛛役を演技ていて、

猿之助さんが退治する役でした。

セリフの中にその事を盛り込んでました(笑)。

又、病気の頼光について話しているセリフの中に、

コロナ変異株の終息などありました。

昔の医療技術の無い時代にも、重い伝染病が有ったのでしょうが、

その時にも同じ様に舞台から終息を祈っていたのでは無いのでしょうか。