第一部
河竹黙阿弥 作
連獅子(れんじし)
狂言師右近後に親獅子の精 愛之助
狂言師左近後に仔獅子の精 壱太郎
浄土の僧遍念 橋之助
法華の僧蓮念 歌之助
《獅子の親子が魅せる情愛と豪快な毛振り》
文殊菩薩が住むといわれる霊地清涼山。その麓の石橋に、狂言師の右近と左近が手獅子を携えて現れ、石橋の由来や、文殊菩薩の使いである霊獣の獅子が仔獅子を谷底へと蹴落とし、自力で這い上がってきた子だけを育てるという故事を踊って見せます。やがて、満開の牡丹の中に親獅子と仔獅子の精が現れると…。
前半は獅子の親子の厳しくも温かい情愛を描き、ユーモラスな間狂言「宗論」をはさんで、後半は獅子の精が豪快かつ華麗な毛振りを見せます。能の「石橋(しゃっきょう)」をもとにした迫力ある舞踊をご覧いただきます。
歌舞伎座公演は3月途中で公演中止になり、5ヶ月振りの舞台でした。
演目を見ると、人気が有る物を選んでいるをだなァ、と思いましたが、
舞台を観てみると、演者の人数が少ない演目を選んでいるんだと感じまた。
素晴らしい舞踊を堪能しました。
長唄連中は全て黒いマスク(大きな布で口を覆うタイプ)をしていて、白い半衿が見えないと何だか不思議です。
静かな客席のせいか、長唄連中の小さな動きが気になってしまう。何とも緊張感のある舞台でした(笑)。
さて、舞台。舞台も長唄と同様に緊張したものでした。
左近役の壱太郎さんの表情が印象的でした。
親獅子が子獅子を崖から蹴落とすところでお尻からドンと落ちる少し前に、固い表情なっていました。多分、かなり痛いのでしょう。
間狂言の宗派の違う僧2人。どちらも文殊菩薩を敬愛している2人が、自分の信じる宗派は素晴らしいと主張する。
でも文殊菩薩を敬愛している気持ちは同じで、どちらも元は同じ様な思いなのに…。
国際問題から地域のいざこざまで、現在でもありがちな事です。
最後にはお互いのお経を唱える事に(笑)。
そして、霊獣の獅子が登場する気配が…。
公演があまりにも嬉しくて、ついつい買い物を(笑)。
クリアファイルです。
今回の連獅子と再び鑑賞したい阿古屋。
普段は買い物なんてしないのに(笑)。